建設業・運送業で仕事を増やしていくと必ず出てくる問題ではないでしょうか?

こちらを読んでいただければ、

  • 社員と外注の違い
  • 外注になるための要件
  • 外注を社員にするための給料の考え方

が分かります。

1.社員と外注の違い

まず初めに、社員は「労働契約」、外注は「請負・業務委託契約」であるという違いがあります。
従って、どちらの契約にするかによって社員なのか、外注なのか変わってきます。

しかし、好きにどちらにでもしていいというものでは、もちろんありません。
特に税金の面から言うと大きな違いがあり、社員なのか外注なのかというのは税務調査ではよく論点になります。

  • 給与には消費税がかからないが、外注にはかかっている。
  • 給与では所得税の源泉徴収が必要だが、外注では必要ない。
  • 給与では社会保険を徴収し、会社も同額の負担が必要になるが、外注では必要ない。

この3つの差により、税務署は社員なのか、外注なのかを確認してきます。

もし社員でなくてはいけない方を外注として区分していた場合には、追加で消費税や源泉所得税を支払わなくてはいけなくなる事も考えられますので注意しましょう。

2.外注になるための要件

では、外注とはどんな働きをしている方なのでしょうか?

  • 他社からの仕事も請け負っている
  • 個々の判断で業務を請け負っている
  • 作業で使用する道具や材料などを自分で用意している
  • 自分で請負金額を計算し、請求書の発行などをしている
  • 事業として売上回収などの責任を負っている
  • 社員と同じような基準での昇給や賞与などがない

このような事をしているのが外注です。

ここで疑問が浮かんで来る方もいらっしゃると思います。

  • 常用だったらダメなのか?
  • この現場をやってと指示していたらダメなのか?
  • 材料を支給していたらダメなのか?
  • 計算書を出してあげていたらダメなのか?

こういった疑問に対する回答は一律ではありません。
常用でもOKな場合とダメな場合があり、指示があってもOKな場合とダメな場合があります。
それは実際の業務内容などによってきますので、詳しい税理士へ相談をなさってください。

3.外注を社員にするための給料の考え方

建設業界では、社会保険への加入がなければ入れない現場も増えており、弊所にも外注の社員化に関する相談を多くいただきます。

ポイントは2つ。
消費税社会保険料です。

外注さんで、月平均330,000円(税込)の外注費を支払っていた場合に、社員にする時の給料はいくらがいいのでしょうか?

消費税

まず消費税です。

外注費が330,000円であれば、税抜300,000円+消費税30,000円となります。

法人側から見た場合、30,000円は消費税の前払いとなり、損得はないのですが、実感としては、こみこみで考えているケースが多いのではないでしょうか?

そうすると、同じ330,000円を給与として支払ってあげようと考えるはずです。

給与には消費税がかからず、非課税となります。
そのため、外注の時と同じく330,000円を給与として支払っても、上記のような消費税の前払いではなく、30,000円分は決算時に税務署へ消費税として納付する必要が出てきます。

ですから、まずは30,000円を引かなければいけません
つまり、

330,000円-30,000円=給料額面300,000円とします。

社会保険料

次に、社会保険料を考えます。

給料300,000円に対して、約15%の45,000円が社会保険料の会社負担分としてかかってきます。
そこで、額面を300,000円ではなく、300,000円/1.15=約260,000円にします。

260,000円+260,000円×15%=299,000円

やっと税抜の額面金額(300,000円)に近い数字となります。
この様に、330,000円を支払っていた外注さんを社員化する時には、給与額面を260,000円にまで落として会社負担はやっとトントンになります。

もちろん働く側の手取りは減ります。

従って、会社の規模拡大や雇用の定着、技術の蓄積などを考えたときには、始めからどこに行っても良い外注として声をかけるのではなく、社員として一緒にやっていくという選択肢を考えても良いかと思います。


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